ゲストハウス タイ バンコク ルンピニー

バンコクのゲストハウス。ルンピニーのおんぼろ安宿に9日間滞在する。

投稿日:2014年3月9日 更新日:

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カオサンとは対照的に閑静なルンピニーのゲストハウス

 

ルンピニ公園そばのゲストハウスに合計9日間宿泊した。

ここは一泊150Bの格安のゲストハウス。

安いだけあって、薄暗い宿の中はまるで物置のように散らかっている。

特に、一階の入口付近のカウンター周辺は酷い。

物置のようにと言ったが、物置そのもののように、

使われていない椅子やテーブル、扇風機などのガラクタがところ狭しに並んでいる。

 

受付のカウンターには大抵Bさんというおばちゃんがいて、この人がここの経営者のようだ。

彼女は中国系のタイ人で、英語も堪能なとても親切な人。

カウンター背後のテレビで、大抵デモ関連の番組やドラマに見入っている。

風邪ぎみになると、涙がポロポロ流れてくるみたいで、

私が滞在している間はよくちり紙で目元を拭っていた。

 

デモの話しや、タイの野良犬の話、日本の話など、カウンターの所で談笑した。

彼女はバンコクの人間には少し珍しい、赤シャツ派(タクシン派)のようだった。

それで、チェンマイで開催されている赤シャツたちの集会の模様をよくテレビで見ていた。

 

「ルンピニ公園には絶対に行っちゃダメよ。強盗もいるし、

下手したら殺されることだってあるかもしれないんだから」

何度かこうして釘を打たれた。

私はその度に「絶対行きません」と答えた。

 

彼女の姉も宿の経営を手伝っているようだった。

片足が悪いようで、いつもびっこを引いて歩いている。

私が一階のテラスでコーヒーを飲みながら一人でいると、

マンゴーをさばいて、食べさせてくれたりした。

そういえば、タイでマンゴーを食べたのは、これが初めてだったかもしれない。

とても甘くて、口元がべとついた。

 

ヤモリの鳴き声? 

 

私の部屋は一階で、日当たりも悪く、おそらく一番格下の部屋だった。

小さなベッドと砂嵐だけを映し出すテレビ、南国風の涼しげな棚と、

古い扇風機があった。

夜になると、暗い窓の外の壁から、

珍奇な虫の鳴き声が聞こえる。

これは、最初とても不気味だったが、

恐らく犯人はカエルなのではないかと思っている。

日本の蛙とだいぶ鳴き方が違う。

まだはっきりと目視したことはないがトカゲだろうか。

 

2日に一度ほどのペースで、前歯の欠けたメイドが部屋のシーツを交換し、

床を簡単に掃除してくれる。

私が知る限りメイドはこの人だけで、いつもくたびれている印象がある。

例の、薄暗いカウンターの薄暗いソファーに、

小太りの体を横たえて仮眠を取っていたりする。

 

隣の部屋で咳き込む男

 

私の隣の部屋からは、男が咳き込む音が頻繁に聞こえてくる。

そして、この男、一日に何度もシャワールームに籠り、部屋に戻り、

またシャワールームと行ったり来たり。

マリファナでも吸っているに違いない。

 

テラスでブログを書いていると、短パンに上半身裸の胸毛スキンヘッドの中東男が

やってきて、タバコを吸い出した。

左腕にぐるりとタトゥーが刻まれていた。

軽い挨拶をし、話すと、どうやら隣の部屋で咳き込んでいるのは彼らしい。

シリア人の彼は33歳で、バンコクでシェフをやっているらしい。

イタリア料理から中華まで、五カ国ほどの料理ができるといっていた。

タイには1年と8ヶ月いて、このゲストハウスには1ヶ月ほど滞在しているとのこと。

今は無職だが、来月から新しいレストランで働くことは決まっている、

以前のレストランでは給料のことでボスと揉めて辞めたと言っていた。

 

ヨーグルトパスタ

 

しばらくすると、彼は席を立ち着替えて買い物へ出かけた。

数十分後、袋を下げて戻ってきて、パスタを作り始めた。

「よかったら君も食べてくれ」

といって奥のキッチンでヨーグルトパスタなるものを私の分も作ってご馳走してくれた。

ガーリックの香りと少し酸味が効いて、なかなかおいしい。

初めて食べたこと、それにとてもうまいと伝えると

「good news]

と言った。

「まだたくさん作るからよかったら食べてくれ」

血糖値が気になる私の場合、すきっ腹にいきなり炭水化物はあまりよくないのだが、

「 good news」

と私も返すと、軽く微笑んでバターかなにかを買い足しに外へ出て行った。

 

経営者のBさんは、あまり彼のことをよく思っていないようだった。

なぜかと尋ねたが明確な答えは返ってこず、

「わからないけど、なんとなく嫌なのよ」

と訝しむように言う。

彼女の気持ちはまあ理解できる。

私は特になにかをされたわけではないし、

彼女もなにか特別な被害を実際に受けたのかわからないが、

怪しいことは怪しいし、シャワールームで何をやっているのかを考えれば、

ゲストハウスの管理人が嫌がるのも当然だ。

 

子持ちのタイ人女性

 

別のタイ人の長期滞在者の子持ちの女性も、

「ファッキン ガイ」

と彼を牽制した。

何があったのか私にはわからないが、とにかく彼のことが嫌いらしい。

無闇に首を突っ込まないようにしようと思う。

 

この子持ちの女性、スカイプで白人の男と頻繁に会話している。

どうやら、彼は夫で、まだ幼いが美人の子供は彼との間にできた娘のようだ。

「フランスに住むためにビザの申請をしている最中なの」

子供と夫が待つフランスに行くためにビザを申請しているところで、

おりるまでこの宿に滞在しているらしい。

3ヶ月もかかる可能性があるといっていた。

出身はコラートで、私がこれからコラートヘ行くと告げたが、

そこまで話は盛り上がらず、すぐにスカイプの会話へと戻った。

 

ルンピニは白人長期滞在者が多い

 

この辺には年配の白人の長期滞在者が多い。

レストランやバーのほとんどのお客は彼らだ。

短期の旅行者風のもちらほら見かけるが、ほとんどは40〜60代で、

あるBARのタイ人女性に尋ねたところ、

こっちでビジネスをしているオーナーも多いと聞く。

若いタイ人女性と年配白人男性のカップルは、この辺りでもよく目にする。

バックパッカーのメッカのカオサンロードとはまた違った趣がある。

 

 

ベルギー人の老夫婦 

 

この宿には、他にも、ベルギー人の老夫婦や、タイ人のゲイのカップルらしきや、

バングラディッシュからホテルサービスを学びに来ている留学生のグループなど

さまざまな人たちが滞在している。

ベルギーのおじいさんは、もう国へ帰ってしまったが、

私がチェンマイへ行く予定だと告げると、

ベストのルートや、観光スポット、隠れた安宿など、

嬉しそうに、得意げに、目を輝かせて説明してくれた。

「アユタヤに二日、ホテルはここじゃなくてここがいい、

スコータイには二日、ホテルはここ、自転車をレンタルして回って、、、

チェンマイはここがいい、、ゴールデントライアングルも見なきゃダメだぞ、、」

とこんな具合に、私のメモ帳に詳細をつぎつぎ書き出していく。

いってきたばかりだとはいえ、こんなにすらすらと書けるのは驚きだ。

アルファベットも繊細でいて力強く、たぶん80歳を超えているが、なにか強烈な生命力を感じる。

最後に礼をいって固い握手をすると、満足げに部屋へと戻って行った。

 

まだ約二週間しか経っていない。

2ヶ月は長いなあと、少しホームシック気味のここ2、3日である。

 

 

関連記事:バックパッカーの寝床、タイの安宿の実態と醍醐味とは? 

 

 

 

-ゲストハウス, タイ, バンコク, ルンピニー

執筆者:


  1. もがみ より:

    この宿はどの辺りにあるんですか?
    味があっていいですね…怖いですが、ちょっと泊まってみたいです。

    • hekison30 より:

      コメントありがとうございます。

      名前も分からないし、ざっくりとしか説明できないのですが、ルンピニ、マレーシアホテルの前のセブンイレブンの通りをずーっと奥へ向かっていくと左側にあります。

      途中、レストランやバーがちょこちょこっとある一角を過ぎて、そのさらに奥です。

      今もあればの話ですが。

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