過去には水の都、東洋のベニスと謳われたバンコクだが、近代化の過程でその水路網の大半がコンクリートに埋め立てられてしまった。
しかし今でもチャオプラヤ川を中心にその面影は残っており、観光客が知らないローカルボートもいくつか生き延びている。
今回、それら生き延びた水路を伝って、バンコクの奥まで覗いて来た。
観光客向けのチャーターボートではなく、あくまで市民と同じ料金で使う現在進行形の水路である。
この記事では、これまで当サイトで紹介してきたローカル運河ボートをまとめておきたいと思う。
センセーブ運河ボート。渋滞知らずの裏技であっという間に目的地。
チャオプラヤ川のエクスプレスボートは運河観光の王道だが、水路に魅せられた観光客が次に向かうのがセンセーブ運河ボートじゃないだろうか。
センセーブ運河ボートは、バンコクを東西に延びるセンセーブ運河を運行している。
目的地によっては便利で迅速な交通網の役を果たし、運河からの景観や生活感を味わうための観光用としてもうってつけ。
乗客は一般市民が7割、観光客が3割と言ったところ。
つまり、観光客にもそこそこ名の知れた運河ボートという事になる。
往復で一時間程度、料金も片道20バーツ以内に収まる。
詳しくはこちら➡センセーブ運河ボート。渋滞をしり目に「死の水」を滑る。
クルンカセーム運河ボート。のろのろボートで不思議な風情を味わう。
センセーブ運河ボートともクロスするクルンカセーム運河ボート。
運行開始からまだ間もない、無料のボート。
利用者も少ない、生活感に乏しい水路で、とりわけ刺激的な景観もないのだが、簡素なボートやそのろさ故の独特の風情がなんとも言えない魅力を醸し出していた。
いつ運行が終わってもおかしくないような気まぐれボートにも思える。
詳しくはこちら➡クルンカセーム運河ボート。のろのろ滑る簡易ボートの不思議な風情。
バンコク最強ローカル水路、プラカノン運河ボートとパッタナカン行きボート
個人的には、バンコク最強のローカル運河ボート。
両ボートともプラカノン埠頭から出ている。
埠頭周辺の雰囲気や利用者の層、そして水の都の風情を色濃く残したその水路には圧倒させられた。
特に、パッタナカン行きのボートの後半は、バンコクとは思えない景色の連続。
おすすめは、プラカノン運河ボートに先に乗ってから、パッタナカン行きボートを試せばより楽しめる順序。
料金は互いに片道10~15バーツほど。
観光客はほぼゼロの完全市民向け小型ボートで運河沿いに暮らす市民の貴重な交通手段になっているため、もし訪れる際は、彼らの妨げにならない程度に観光して欲しい。
詳しくはこちら、
➡プラカノン行運河ボート。ひっそりと生き続けるリアル商店船が見れるかも。