タイの観光ビザ申請には色々と書類が必要だ。けっこう面倒くさい。
2014年2月末から5月の頭にかけてタイ国内を一人旅してきた。合計日数は69日となった。
タイ王国の場合、30日間まではノービザで滞在できるのだが、私の場合はオーバーするので出発前に東京のタイ王国在京大使館で観光ビザ(シングル)を申請、取得してから日本を発つことにした。事前に、大使館のホームページを確認、必要書類をそろえてから東京へ向かった。
今日は、ビザの取得方法について自分の経験をもとに書いてみたいと思う。
タイ観光ビザ申請に必要な書類
少々長くなるが、在京タイ王国大使館ホームページより、そのまま載せることにする。
1. 有効な旅券
2. 申請書 全ての欄を記入し、申請者が署名したもの
申請書(Application for visa)ダウンロードは こちら (SAMPLE)
申請書はパソコン上でタイプすることができます。
必要な情報を空欄にタイプして下さい。英語でタイプし、大文字を使って下さい。
大使館は作成した申請書はインクジェットプリンターでプリントすることをお勧めします。
手書きの申請書も受け付けることが出来ますが、ビザ申請時にお時間をいただく場合があります。
3. 申請者カラー写真2枚(3.5×4.5cmサイズ)
例外
**以下の旅券所有者はカラー写真3枚;アフガニスタン、アルジェリア、バングラディッシュ、中国、エジプト、インド、イラク、レバノン、リビア、ネパール、北朝鮮、パキスタン、パレスチナ、サウジアラビア、スリランカ、スーダン、シリア、イエメン
**以下の旅券所有者はカラー写真4枚;イラン、ナイジェリア
4. 日本国籍以外の申請者は在留カードコピーまたは外国人登録証明書コピーまた申請時に原本を提示
5. 航空券または予約確認書コピー 申請者名、便名、タイ入国日、出国日の記載必要
6. 経歴書全ての欄を記入し、申請者が署名したもの
経歴書(Personal History) ダウンロードは こちら
経歴書はパソコン上でタイプすることができます。
必要な情報を空欄にタイプして下さい。英語でタイプし、大文字を使って下さい。
大使館は作成した申請書はインクジェットプリンターでプリントすることをお勧めします。
手書きの申請書も受け付けることが出来ますが、ビザ申請時にお時間をいただく場合があります。
7. 日本国籍以外の旅券所有者は身元保証書原本と保証人の署名入りの旅券または運転免許書のコピーを提出すること
**身元保証人は20歳以上で正規日本居住、申請者の氏名、年齢、身体的特徴そして個人情報などの個人的特性」を確認することができること、そして大使館から連絡ができること。
身元保証書(Guarantee letter) ダウンロードは こちら
身元保証書はパソコン上でタイプすることができます。
必要な情報を空欄にタイプして下さい。英語でタイプし、大文字を使って下さい。
大使館は作成した申請書はインクジェットプリンターでプリントすることをお勧めします。
手書きの申請書も受け付けることが出来ますが、ビザ申請時にお時間をいただく場合があります。
8. 銀行残高証明書原本 少なくとも一人20,000バーツ、家族で40,000バーツ以上を証明
9. 詳細な行程表もしくはタイへの渡航の目的を説明した文章
10. その他の必要書類書類
A. 職業を証明する書類
a. 会社員 在職証明書原本、休職証明書原本、会社登記簿謄本原本
b. 会社経営者、自営業 会社登記簿謄本原本
c. 学生 学校発行の在学証明書原本
d. 年金受給者 年金証書原本及びコピー、受給年金額がわかる書類
e. 主婦 配偶者の旅券コピー、在留カードまたは外国人登録証書、婚姻証明書(戸籍謄本)
f. 20歳以下の子供 戸籍謄本または親と子の関係がわかる書類、保護者の英文身元保証書原本と正式な署名をした保護者の旅券のコピーまたは免許証のコピー 身元保証書(Guarantee letter) ダウンロードはこちら
B. その他
g. ホテルの予約確認書
h. タイの保証人からの手紙 (該当する場合)
i. タイの保証人の身分証明書写し (該当する場合)
j. タイの保証人の労働許可証写し (該当する場合)
身元保証書(Guarantee letter) ダウンロードは こちら
身元保証書はパソコン上でタイプすることができます。
必要な情報を空欄にタイプして下さい。英語でタイプし、大文字を使って下さい。
大使館は作成した申請書はインクジェットプリンターでプリントすることをお勧めします。
手書きの申請書も受け付けることが出来ますが、ビザ申請時にお時間をいただく場合があります。
11. 大使館は外国語の書類をタイ語または英語に翻訳を要求することがある。それらの書類は日本または書類発行国の所轄省庁で認証を受けること。
順番に説明する
1の有効な旅券というのはもちろんパスポートになる。
2の申請書と6の経歴書は、在京大使館ホームペジ上で直接タイプしプリントアウトすることができる。
英語での入力となるが、サンプルを参考にすれば問題なく仕上げることができる。
3は写真を撮る。
4と7は日本国籍ならば不要。
5も問題なし。
8の銀行残高証明書は、口座元の銀行で発行してもらう。
ホームペジによると残高は少なくても一人20,000バーツ(約6万2千円)とある。
銀行残高証明書、残高の目安は7万円
私が大使館に問い合わせた時は、係の女性に「みなさんだいたい7万円を目安にされているようです」と言われた。
口座に20万円とちょっと残した状態で証明書(確か日本語と英語両方)を発行してもらった。
9の工程表は、11. 大使館は外国語の書類をタイ語または英語に翻訳を要求することがあるに備え初めから英語で書くことにした。
目的は「観光」とし、滞在期間の2カ月間を4つほどに区切った。
- 2月25日~3月10までバンコク周辺観光、
- 3月11日~3月末までタイ東北部観光(コラート、コーンケーン、スリン県etc…)
と言った具合にとても簡潔にまとめた。
今回の旅は終始素泊まりを予定してたため「g、ホテルの予約確認書」が手元になかったので、工程表には「各街でホテルやゲストハウスに宿泊する予定」と書いておいた。
以下、参考にしてみていただきたい。
Travel schedule
Purpose: Sightseeing
※I will stay in guesthouse or hotel in each place.
○24 Feb~25 Feb
Airplane : Narita→Shanghai→Bangkok
○25 Feb~28 Feb
I will look around in Bangkok
○29 Feb~15 Mar
I will move to Chiang Mai and Northern (Sukhothai, Pai,Chiang Rai etc )
○16 Mar~31 Mar
I will move to Korat and Northern (Surin, Khon Kaen, Kao Phra Wiharn etc…)
○1 Apr~3 May
I will move back to Bangkok and midland (Ayuthia, Kanchanaburi, Aranyaprathet etc…)
☆I will visit the immigration office in Chaeng Wattana during the period to have visa extension.
職業を証明する書類
「A、職業を証明する書類」については、当時私は日雇い同然の数カ月間ドカタ仕事をして旅費を稼いでいたわけで、証明書を発行してもらえるような状態ではなかった。しかし、うちは小規模の兼業米農家のため、父親の経営する農場の一員ということにして提出をした。実際に繁忙期には父親よりも多く働いていた。
そこで、aの書類、つまり在籍証明書と休職証明書をネットからダウンロードし親父に書いてもらいそれぞれ英訳して提出した。
会社登記簿謄本を取ることは出来なかったので未提出でしたが別段問題はなかった。
そのためか、電話で問い合わせた際に身元保証書の提出も促されたので、ホームペジ上でタイプしてプリントアウトし提出することにした。
必要書類のまとめ
以上、必要書類をまとめると、
- 旅券
- ビザ申請書(英)
- 在籍証明書(日、英)
- 休職証明書(日、英)
- 経歴書(英)
- 身元保証書(英)
- 残高証明書(たしか日、英)
ということになる。
これにくわえ、ビザ申請の予約や、申請料4,500円なども必要になるので詳しくはホームページを確認したうえで一度直接在京大使館に問い合わせてみることをお勧めしたい。
申請の際に大使館の窓口の男性係員に唯一きかれた質問は、
「シーズンオフなんですか?(農業が)」
だけであった。
私は「はい、そうです」と答えた。
それ以外に、旅についても、仕事についてもつっこんだ質問をされることはなかった。最後に「宜しくお願いします」と頭を下げてそそくさと立ち去ったら、翌日、なんの問題もなくビザを発行してもらうことができた。
無職でも観光ビザを取得できるのか
結論から言うと、無職でも観光ビザを取得できたと言う話をネット上でいくつか見つけることができる。同時に「無職だと難しい」という声も聞こえる。
在職証明書を求めてくるということは、無職の方は不利になると考えるのが妥当だが、実際に無職で取得した事例もあるので、とにかく申請してみるべきだ。
そもそもこの日本社会において、仕事を2カ月以上も休んで長期でタイを観光できるような人はだいたい無職しかいないだろう。欧米人のように長期のバカンスを楽しめるような環境には、多くの日本人はいないのである。
そう考えると、タイを長期で旅しようと考えている日本人が無職なのはいたって自然なことであり、そういった人達に観光ビザを発行するのはなんら躊躇すべきことでない気がする。
ノービザでの入国について
初めはビザの取得を面倒に思い、ノービザでの入国と滞在を考えていた。
観光目的であり、有効期限が6カ月以上のパスポートと30日以内にタイを出国する航空券があれば、ノービザでも入国可能という話も聞ちらほらと聞く。
そして、当時は、30日間が経過する前に一度隣国へ出国し、陸路もしくは空路でタイに再入国すれば、それぞれ15日(陸路)、30日(空路)の滞在許可がおりるとも。
これを何度か繰り返せば69日間の滞在は問題なかったのだろうと思う。
しかし、二つの理由からビザを取得することに決めた。
- 1つは、今回の旅は基本的にタイ国内のみの移動を考えていたので、滞在延長のためだけの国境越えに予定を調整するのが億劫であったこと。延長のためだけに飛行機で再び降り立つのは、ちょっと笑える。
- もうひとつは、ノービザによる万が一のトラブルや面倒を避けるため。
ある人には、東京を発ってタイに入国する時点で、隣国へ出国用の航空券の提示が必要だということを言われた。また各入管で質問を受けたり、時間を取られる可能性もあるということだった。
そのようなことから、出発前にビザを取得して安心して飛び立った方が無難だと判断した。
結果、ビザを取得して行って良かったとは思うのだが、当初の計画とちがい、ビザ更新のため60日目にタイのメイサイからビルマに抜けて俗に言う「ビザラン」をしてから戻ったら、15日の延長ではなくて、なぜだか30日の延長をすることができた。
詳しいことは分からないが、係員曰く、「ルールが変わった」のだとか。
陸路による再入国は15日間のみの延長と聞いていたので驚き、30日間の延長可能と知っていれば、ビザなしで来てもよかったのかもしれないと思った。
さて、日本を発ったのが2月24日(月)であった。通常のビザ発給手続きは一日間で、大使館から別の受取り日を指定されない限り、申請者は翌開館日にビザを受け取れる。
土日は休館なので、金曜日に確実にビザを受け取るために木曜日に申請すべく、水曜日の夜に宮城を後にし夜行バスで東京へ。つまり、日本を発つ前に4泊5日ほど東京に滞在するという風に、このタイの旅は東京からの幕開けとなった。
余談になるが、この数日の間、東京にいる頃によく飲みに訪れた浅草や、未開拓だったスカイツリー近辺を散歩したり、友人を訪ねたり、山谷のどやがいを見て回ったりと、ビザ申請のおかげで、このタイの旅は東京下町放浪から始まったのであった。
タイのビザに関してはこちらの記事もぜひ参考にしていただきたい。
ビサ申請の要領大変参考になり有難うございました。一点だけ質問させてください。銀行預金残高はタイ国内の銀行にあらかじめ預金をしておくということですか、残高は3か月前の残高ですか。ロングステイは3か月前の時点の残高でしたが。
コメントありがとうございます。
質問への回答ですが、
私が観光ビザ(シングル)を申請した際は、日本の銀行口座の残高証明書(日、英)を用意しました。よって、タイの銀行口座である必要はないと思います。
「3カ月前かどうか」との質問ですが、私の場合はたしか、ビザ申請日から1~2週間ほど前の日付で発行してもらった残高証明書だったと記憶しています。したがって三カ月前である必要はないかと思います。
こんにちは!
サイト拝見させて頂きました。
詳細な行程表のことで質問なのですが、
これもパソコンでタイピングして提出しましたか?
だいぶ遅くなってしまいましたが、一応返信させていただきます。はい。タイピングで大丈夫です。