ゴールデントライアングルを見てきた。ほとんどの人が一度は聞いたことがある名前だと思う。
ゴールデントライアングルは「黄金の三角地帯」と呼ばれた世界最大の麻薬密造地帯。
タイ、ミャンマー、ラオスがメコン川で接する地点に存在していおり、現在では北部有数の観光スポットになっている。
今回、チェンマイから北上してチェンライまで足を運んだ。
せっかくなのでさらに北上を続け、メコン川の岸から三角地帯を拝んできた。
チェンライからのチェンセーンまでの行き方とゴールデントライアングル観光を振り返ってみる。
ゴールデントライアングル観光とチェンライからの行き方。
チェンライのバスターミナルからチェンセーン行きのバスが出ている。
チェンセーンまでは一時間半ほどで料金は37バーツ。
某有名ガイドブック曰くバスは「20分おき」という事だった。
ところが目の前の食堂の兄ちゃんに尋ねたところでは「1時間おき」に出ているという話だった。
よくわからないが、30分から1時間ほどの間隔とみておけばよいだろう。
朝9時20分発のバスにのりチェンセーンへ出発。
チェンセーンからソンテオで黄金の三角地帯へ。
チェンライからのバスは、チェンセーンのメインストリート、パホンヨーティン通りに到着する。
チェンセーンは今でこそ国境沿いの小さな田舎町だ。
しかし、歴史を遡れば「1328年、チェンセーン王国の都として開かれた町」という華やかな過去を持っている。
街の所々には、当時の城壁や仏塔が辛うじて残っている。それら建築物は「チェンセーン様式」と呼ばれている。
メコン川を登っていくと、中国雲南へ辿り着く。タイも北部のこの辺りまでくると、中国にぐっと近づく。改めて中国大陸の大きさを思わされる。
19世紀には中国との交易の中継点として栄えたが、現在でもラオス、ミャンマーを含めて交易が続いている。
乗り場
パホンヨーティン通りからゴールデントライアングル行きのソンテオが出ている。
バスの下車ポイントのすぐそばなので分かりやすい。
停留所にいたおじさんに行き先を聞かれたので答えると、柱に架けられたボロボロの黒板を指差した。
“11:20”
どうやら次は11時20分らしい。
屋台で軽食を買い、食べながら待つこと数分、周囲がざわざわし始めた。
ソンテオがもうじき走り出すようだ。
市場で買い込んだらしい荷物を持った乗客たちに交じり、乗り込む。
タイ側からの展望。そしてオピウム博物館
黄金の三角地帯は「タイ、ミャンマー、ラオス国境沿いの山岳地帯」。
だからと言って、鬱蒼としたジャングルの中を分け入っていくのではない。
ここチェンセーンでの観光はメコン川岸から三角地帯を眺める形になる。
もちろん、ボートでの観光や、ラオス、ミャンマー国境の街をはしご観光するツアーなどもあるようなのでじっくり味わいたい方にはおすすめ。
今回は日帰りだったのでさらりと舐める程度に見るだけだった。
メコン川岸から目にしたのは、世界最大の麻薬生産地だったとは思えないほど長閑な風景だった。
オピウム博物館
当然、ここの観光はゴールデントライアングル展望がメイン。
その他の目ぼしいスポットがほど近い場所にあるオピウム博物館。
ここには麻薬に関する様々な資料や展示物がある。一時間程度で周れる規模の博物館だ。
ちなみに、二度目の訪タイ時にラフー族とカレン族の村に滞在したことがある。
タイ北部の山岳地帯にはこうした少数民族の村がいくつも点在しており、その内の数か所を訪れたわけだ。
そういえば、ラフー族の村では村人が麻薬を吸っていた。
夜になると、床に横になった状態で煙管のようなものを咥えて吸うやり方だった。
私も勧められた。あの時はそもそもそれがマリファナなのか何なのかわからなかったし、山奥の救急車も来ない所で火遊びする気にもなれずに手は出さなかった。
この時村人が言っていた言葉がなんとなく頭に残っていたが、ここではっきりした。
それは「オピウム」だった。そうだ、確かに彼はオピウムと言っていた。
薄暗い部屋の隅で、目をとろんとさせて吸っていた。
一応違法という事になっているが、毎晩のように吸っていて、生活の一部にしっかりと組み込まれているようだった。
隠れて栽培もしているようだが、警察は年に一度ほど抜き打ちでやって来る程度、全く問題ないのだとか。
ちなみに、街から警察が上って来たら発見次第「携帯で知らせ合う」のだそうだ。
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