タイで盗難に遭ったり貴重品を紛失してしまったらどのように対処すればよいのかをケースごとにまとめてみたので渡航の際は参考にしてみて欲しい。
パスポートの盗難・紛失は日本領事館へ
パスポートの盗難・紛失は、最終的に在タイ日本国大使館(領事館)へ駆け込むことになる。
そして「渡航書」もしくは「パスポートの再発行(新規旅券発行)」の手続きを行う。
盗難・紛失後、タイから日本へ帰るだけなら渡航書の発行、タイや他国で長期滞在を予定しているならパスポートの再発行が必要になる。
それぞれの発給に必要な手続きの流れと必要書類の詳細は以下のような感じになる。
旅券を紛失してしまったときの新規旅券の発給手続き
1、紛失(盗難等を含む)場所を管轄する警察署、または観光警察(英語可・日本語通訳官が駐在しているときもある)でタイ語の紛失・盗難証明書(ポリスレポート)を発行してもらいます。
2、大使館領事部で旅券等の発給手続き
1、長期の滞在をタイ国(外国)で予定している場合→1. 旅券の新規発給申請
2、帰国の便が決まっているなど、時間的余裕がない場合→2. 帰国のための渡航書発給申請
3、申請時間・手数料等の詳細については旅券(パスポート)のページを参照のこと。
必要書類
1.旅券
1、盗難証明書(ポリスレポート)
2、パスポート用写真2枚
3、戸籍抄本(又は謄本)申請前6ヶ月以内に取得したもの
4、大使館窓口にある書類 「紛失一般旅券等届出書」「一般旅券発給申請書」
5、手数料
2. 渡航書
1、盗難証明書(ポリスレポート)
2、パスポート用写真2枚
3、帰国便の航空券または予約確認票
4、大使館窓口にある書類 「紛失一般旅券等届出書」「渡航書発給申請書」
5、日本国籍を立証するための公文書 (例 : 戸籍謄(抄)本、本籍地の入った住民票、本籍地の入った日本の運転免許証)
(*すぐに準備できない方は、事前にご相談下さい。)
6、手数料
備えあれば憂いなしという事で、万が一に備えておきたい。
特にパスポートの顔写真部分はコピーを撮っておくと紛失時の手続きがスムーズになる。念のため他のページのコピーも取っておくと尚よしだ。
タイで写真を用意するなら、街の写真屋で「日本のパスポート用の写真」と伝えれば店側でサイズ(縦4.5×横3.5)を調節してくれるはず。
在タイ大使館・領事部の住所や連絡先
大使館住所
バンコク都パトゥムワン区ルンピニ町ウィタユ路177番
177 Witthayu Road, Lumphini, Pathumwan, Bangkok. 10330(代表番号)0-2207-8500、0-2696-3000
領事部
住所は同上
(旅券証明班) 0-2207-8501、0-2696-3001
(邦人援護班) 0-2207-8502、0-2696-3002
(査証班) 0-2207-8503、0-2696-3003
(領事部FAX) 0-2207-8511
日本大使館はマップのK、ルンピニー情報も参考に。
クレジットカード、携帯電話などの盗難・紛失の場合
パスポート以外の盗難・紛失時の大まかな流れを説明する前に強調しておきたいのは、
クレジットカードや携帯を失くしたらすぐに利用・回線停止の手続きをする!
ということ。
クレジットカードは紛失後5分程度で十分に悪用され得るため、直ちに利用停止の手続きを取るべき。
そのためには、手続き手順をしっかり把握して緊急時に備えなければならない。
カード会社の紛失届連絡先は個人で調べるとして、大手携帯会社3社のお客様サポートページリンクを以下に貼っておこう。
・ドコモ
・au
盗難・紛失時、場合によっては現地ホテルから電話を借りたり、他人に携帯を借りて連絡したりという状況が考えられるので心と言葉の準備はしておこう。
また、PCを持っているならwifi環境からオンライン手続きという風になるが、手続きにログインが必要なので事前にパスワード等確認しておいた方が良い。
紛失・盗難時の対処の流れ
紛失の場合、
- 心当たりのある場所を探す。(例えばタクシ―の車内に置き忘れた可能性があるならタクシー会社に問い合わせるなど)。
- 探しても見つからない場合、戻って来る可能性はとても低い。滞在日数にも余裕があり、もし紛失届を発行したいのならツーリストポリス/警察署へ。
盗難の場合、
- ツーリストポリスで報告書を発行してもらう
- 盗難にあった管轄の警察で報告書を基に紛失・盗難証明書(身分証明としてパスポート等必要)を発行してもらう
- 帰国後、保険会社に盗難証明書、その他必要書類を提出。
ちなみに、
置き忘れや紛失は保険適用外
また、前述の通り
保険金を請求するには盗難証明書の提出が必須になる。
紛失か盗難か自身で判断しかねる場合もあるだろう。とにかく早急に保険会社へ連絡して状況説明の後、対処確認をすることをお勧めしたい。
ツーリストポリス/警察連絡先
主なバンコク都内の警察署
タイ国観光警察=Tourist Police=
住所:4 Ratchadamnoen nok Road,Watsomanas,Pom Prap Sattru Phai,Bangkok 10100(PDF広域地図 PDF詳細地図)
電話番号(緊急番号)
- 1155
- 0-2356-0583
- 時間:24時間対応
- E-mail:tourist@police.go.th
バンコク首都圏警察部(バンコク都内全域を管轄)
緊急番号191または123
*自宅を管轄している警察署は何処か把握しておきましょう。
*救急車の要請は、上記191, 123で可能です
(救急車は病院に直接要請も可能です)。
ツーリストポリスで報告書作成の際には、
1、被害に遭った経緯、時間、場所(地図で特定できるとなおよし)、犯人、状況など
2、盗品やその金額について(盗まれた物の商品名などの詳細、商品の写真があればなおよし)
などを聴かれることが予想され、証明書の説得力が保険金支払いの如何に影響するはずなので、貴重品等の詳細はきちんと把握しておくべきだろう。
photo by jayne vidheecharoen
最低でも海外旅行保険付きのクレジットカードは持っておく
当然の事ながら、そもそも海外旅行保険に加入していなければ万が一の際に保険金を当てにすることはできない。そして、前述の通り保険が下り得るのは盗難の場合のみとなる。
■携行品の損害で保険金が支払われるケース 引ったくり、盗難 など
■携行品の損害で保険金が支払われないケース 紛失、置き忘れ など
さて、盗難に限らず、渡航先では思わぬ怪我や病気も考えられるため、最低でも海外旅行保険が付帯されたクレジットカードを持っておく必要がある。
タイの治療費は日本よりやや高い程度だが、治療費や救援費用などがかさんだ場合は数百万円の自己負担を強いられるケースも出て来るだろう。
また、支払い能力が無いと病院側に判断されればそもそも治療そのものを拒否されるなんてことも起こり得るのが現実である。
保険会社が提供する割高の保険商品に加入しておけば間違いはないかもしれないが、短期の旅行で金銭的に手を出しづらい場合、海外旅行保険付帯のクレジットカードを持っているだけでもかなり安心できる。
もし補償額に不足を感じるなら第二、第三のカードを持ち、その補償額を合算すればよい。
保険も含めた海外旅行に適したクレジットカードを選ぶ際のポイントを押さえつつ、新規入会を検討するならこちらのページが非常に便利だ。
海外プリペイドカード
現金とクレジットカードでお金を管理する旅行者がほとんどだと思うが、海外プリペイドカードという選択肢もある。
海外プリペイドカードは、予め入金しておいた額しか引き出せない銀行口座から独立した口座を持つことになるため、盗難時の被害が小さく済み、クレジットカードの様についつい使い過ぎてしまうことも回避できる。
さらに、与信審査や年齢制限がとても緩く、スピード発行が可能な点も便利だ。