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タイでクラミジア?性病の予防策と主な初期症状まとめ。 

投稿日:2019年4月1日 更新日:

 

 

 

タイの夜遊びシーンは、物価の安さと美人の多さ、その大らかさや解放感で世界中の男たちを引き付けて止まない。

 

タイ政府も公言こそしないが、バンコクやパタヤのネオン街がいまだに貴重な観光資源として機能しているのは周知の事実。

 

そんな夜の街で遊ぶには当然いくつかのリスクが伴い、中でも多くの旅行者にとって「性病」は気がかりな点でもある。

 

そこで、タイの性病事情から具体的な予防策、主な性病の種類と症状を中心に書いてみたい。

 

 

 

タイの性病事情

 

 

パタヤ、ウォーキングストリート。

 

 

タイでは1990年代前半に爆発的にHIVが流行したことから、「東南アジアのエイズ大国」というイメージが付いてしまった。

 

しかし、その後の教育や啓蒙活動などの努力により状況は劇的に改善され、政府としては晴れて汚名返上、旅行者としては「もう安心」と行きたいところ。

 

ところが実際は今でも東南アジアで一位、二位を争うHIV感染者数を毎年叩き出しているというのが現状である。

 

ここ数年では、若い世代の性感染症予防の意識が再び低下傾向にあると言われ、HIV感染を含む性病感染者は増加傾向にあるとの報告もされている。

 

現在の夜の世界はどうか。

 

大抵のゴーゴーバーやマッサージパーラーでは定期的な性病検査が義務付けられており、もし性病に罹れば働くことができないということになってはいる。

 

お客の側も常識的な予防を心がけていれば、それほど心配する必要はないかに見えるが、実際は検査結果を偽ったり、店を辞めるまでの間に客に移してしまったり、管理の杜撰な店もあるだろうから安心はできない。

 

結局のところは風俗嬢個人の意識に委ねられる。

 

避妊具未装着で行為に及ぼうとしする客と、それを受け入れる風俗嬢が出会うのが売春地帯である。中には、タイプの客を前にして自らコンドームの装着を拒む娘もいることだろう。

 

 

 

タイの風俗嬢たちの性病の予防意識や知識の実態

 

 

HIVや性感染症予防チームの一員のボランティアであるジヘ・ホンさんは、バンコク周辺のセックスワーカーに啓蒙活動を行ってきた。

 

彼女はとあるインタビューにこのように答えている。

 

 

「セックスワーカーの人たちはクリニックで検査を受ける時間がないかもしれません。だから私たちが仕事場まで訪ねます」IPPF International Planned Parenthood Federation HP 参照 

 

 

そして、梅毒、淋病、性器ヘルペス、膣カンジダ症などの説明書きや写真を見た風俗嬢たちからは驚きと共に大きな反応があるという。

 

 

「みんなショックを受けますが、若い人は特にそうです。参加者はたくさん質問しますし、心配していることを話してくれます」IPPF International Planned Parenthood Federation HP 参照 

 

 

ここから推測できる事実は、風俗嬢達が店側から定期検査を義務付けていたとしても、どこまで律儀に実施されているかは疑問だということ、そして、性病の写真を見て驚いてしまう彼女たちの様子から、「その程度の知識」しか持ち合わせていない風俗嬢たちもざらにいるという事ではないだろうか。

 

最近では、タイより貧しい周辺国のミャンマー人がタイの繁華街で春を鬻いでいるケースも多く、中には不法就労者もいるかもしれず、そうした経済的に逼迫した娼婦たちが安全に働ける環境がはたしてあるのかも疑問である。

 

HIV検査は一回140バーツ(500円弱)、梅毒検査は50バーツかかるという。

 

140バーツなら屋台飯が三食食べられる。

つまり一日分の食費と考えることができる。

 

経済的に余裕のある成功した娼婦たちはさておき、貴重な現金を性病検査に回せない娘もきっと多いだろう。

 

コンドームも万能ではない中で、バンコクやパタヤの風俗嬢たちは、日々世界中の男たちと情交を重ねる。

 

ましてや、立ちんぼや、出会い系喫茶などに現れる、フリーの副業的娼婦であれば、お金のかかる定期検査を受ける必要も無いし、ともするとすでに病気持ちだからフリーを選択しているという事も考えられる。

 

 


たちんぼやフリーの娼婦には「わけあり」が多い。

 

 

そんな中で安全に遊ぶには、それなりに実績のある信用できそうな店で、信用できそうな娘を見つけ、なるべくその娘とだけ「安全に」遊ぶようにする、という当たり前の解決策になるだろうか。

 

 

また、LGBTに寛容なタイでは男性同性愛者の夜遊びも充実している。

 

パッポンやパタヤにはゲイタウンがあり、ゴーゴーボーイを求めて世界中の男たちが群がっている。

 

男性同性愛者の方がHIV感染率が高いという説もあり、もしあなたが男性同性愛者ならばしっかりと予防しなければならない。

 

男性同性愛者の健康に注力するバンコクのシーロム診療所によれば、男性同性愛者のHIVと梅毒の感染率は年々上昇傾向にあるという。(NIID 国立感染研究所HP参照)

 

また、タイ保健省によると、2014年にタイ国内で新たにHIV感染が確認された人は7324人で、そのうち47%が男性同性愛者とニューハーフだったという。(日本語総合情報サイト@タイランドnewsclip.be参照)

 

バンコクにはレディーボーイ専門のゴーゴーバーもあり、嬢を連れ立って出て行く日本人旅行者の姿は少なくない。

 

 

バンコク、パッポン界隈のゲイタウン。

 

 

 

性病の具体的な予防策

 

 

売春地帯で遊ばない、というのが最善の策だが、そうもいかないのは、世界中の繁華街を見ていれば一目瞭然である。

 

売春は世界で最も古くからある職業であるとも言われており、2019年現在でも売春地帯は無くならない。

 

遊ぶなら、性交時のコンドームの着用はもちろん、オーラルセックスを避ける、というのが性病を避けるために推奨される。

 

オーラルセックスは「性器への口唇での愛撫」を指す。

 

平たく言えば、フェ〇やク〇二だ。

 

性病によっては、ディープな接吻で感染するものもある。

 

全般的に、粘膜同士の接触により性感染症に感染するのだから、その接触を避けることが重要になる。

 

 

 

主な性病の種類、初期症状と時期

 

 

 

 

 

 

HIV

 

 

HIVに感染すると、感染後二週間から四週間ほどで、発熱、だるさ、下痢、喉の痛みなど風邪やインフルエンザに良く似た症状が出ることが多く、筋肉痛や皮疹が出る場合もある。

 

こうした症状は数日から数週間で消えていく。

 

その一方で、こうした症状には個人差もあり、感染しているにも関わらずまったく症状が出ないケースもある。

 

また、治療を施さなければ、HIV感染から潜伏期間を経てエイズ発症という道程を辿ることになる。

 

潜伏期間は通常5年から10年と言われているが、最近では僅か1~2年でエイズを発症するケースも出てきている。

 

 

 

梅毒

 

 

 

梅毒の場合、症状が出ないケースもあるが、治療しないでいると病気は進行する。

 

第一期では、感染後約3週間で感染した場所(性器や肛門、口など)にできもの、しこり、ただれなどの症状が現れるが、治療しなくとも数週間で症状は消える。

 

第二期で、第一期の症状が消えた後1~3カ月ほどで掌や足の裏、及び全身に発疹やブツブツなどの症状が現れる。

 

こうした症状が出ないまま何年も経過する場合もあるが、病気は静かに進行し、数年から数十年後に心臓、血管、神経等に異常が現れるケースがある。(東京都福祉保健局より参照)

 

 

 

淋病

 

 

 

男性の場合、淋病に感染後、2日~7日の潜伏期間を経て、尿道から膿のような排出物が多量に排出され、排尿痛、尿道口の発赤などの症状が見られ、20~30%はクラミジアを併発する。

 

この症状は淋菌性尿道炎と呼ばれ、放置しておくと、淋菌性精巣上体炎を起こし、発熱、悪寒戦慄、白血球増多性などの全身性炎症症を伴う。

 

治療してもその後に無精子症を生じるケースもあり、尿道炎の初期段階での治療が急務となる。

 

男女両方に現れる症状として、オーラルセックスの増加により咽頭から淋菌が検出される事例が増加している。

 

この淋菌性咽頭感染は症状が自覚されない場合が多いが風邪の症状が出る場合もある。

 

その他、発熱、倦怠、関節痛などを伴う播種性淋菌感染症、眼瞼浮腫(水泡やブクブクと腫れる状態)や結膜浮腫、膿性浸出物が見られる淋菌性結膜炎(稀な合併症で失明に至ることも)、また、肛門性交によって起こり、肛門の痒み、痛み、出血などを伴う淋菌性直腸炎などがある。(山の手クリニックHP参照)

 

 

 

クラミジア

 

 

 

男性の場合、感染から1~3週間の潜伏期間を経て、50~60%の割合で症状が出る。

 

尿道がむず痒くなったり、排尿時の軽い痛み、副睾丸(精巣上体)の圧痛や痛みが主な症状となる。

 

放置していると、男性不妊の原因となる。山の手クリニックHP参照

 

 

 

 

 

 

早期、定期検査が重要

 

 

 

 

上記のような症状があればすぐに検査を受けるべきだが、性病によっては自覚症状が出ないケースもあるため、もしリスキーな性交への心辺りがあればやはり検査を受けるべきである。

 

例えば、HIVは希に自覚症状が出ない場合もあり、コンドームも万能ではない点を踏まえ、とにかく性交渉の経験がある人は皆一度性病検査を受けるべきだと警鐘をならす医師もいるほどである。

 

全ての病気に言えることだが、性病もまた早期発見が最重要事項となる。

 

かつては「死の病」と恐れられたHIVでさえ、現在では「慢性的感染症」と呼ばれるまでに医学は進歩した。

 

早期発見と適切な治療のもとでは、非感染者と同等の寿命を得ることも可能である。

 

また、例えばHIVの治療費も、保険や諸制度の恩恵に授かれば毎月無料~2万と言った支払い可能な額にまで落とし込むこともできる場合もある。

 

そうした現状を鑑みれば、心当たりがあるのに検査を受けないことの方がよっぽどリスクが高い行為と言える。

 

 

 

性病検査の方法として、日本では3つの方法が考えられる。

 

 

病院で検査(診察代、初診料などがかかり、性病に関わるなんだかの症状が出ていないと保険が適用されないこともある。全額自己負担の場合3000~7000円の設定が多い)

保健所で検査(無料、匿名で検査を受けることができる。対面で人と話さなければならず、結果は通知や郵送ではなく保健所での面談になる。検査可能日も少なめ)

検査キットで検査(匿名、自宅で検査ができ、結果はWEBで確認。)

 

 

 

検査キッド

 

 

クラミジアからHIVまで自宅で簡単に匿名検査が可能、検査結果はプライバシー万全のセキュリティーサイトからパソコンやスマホで確認できます!

 

 

 

 

 

 

 

 

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